稽古日記

  平田道場では月1回、ひとつのメニューを集中的に稽古する特別稽古を行っています。
  ここではそんな特別稽古の内容を日記形式で綴って行きたいと思います。
  (注:日記は最近のものを最初に掲載しています)


臨時ニュース12月号


☆12月10日(月) メニュー:平安その4と審査に向けた練習
 今回の特別稽古では平安その4の型の解説と分解の予定でしたが、平安その4を稽古したことがない道場生もいたことから型のみの稽古に内容を変更しました。
 特に号令の6・8・10が難しかったようで、横蹴りの後の肘打ちと掌がうまくかみ合わなかったり、前蹴りから相手の懐に入って裏拳で攻撃する箇所がなかなかうまくいかないようでした。出来ない部分は止めながら細かく動作の修正を行いました。
 型の解説後審査会も近いことから、自主練習の時間を設け平安その4に限らずそれぞれの稽古を行いました。
 次回の特別稽古は平安その4の分解について稽古する予定です。

平安その4の号令1・2の動き 平安その4の号令4の動き



臨時ニュース11月号


☆11月26日(月) メニュー:平安その3とその分解
 今回の特別稽古は、平安その3の型の強化とその分解です。
 平安その3は緑帯以上の昇級審査規定に組み込まれていることから、参加者5名は全て緑帯以上となりました。
 まず、平安その3に出てくる立ち方(騎馬立ち・後屈立ち)の補強の後、型に必要な移動稽古(前屈・騎馬立ちの移動)を行い型稽古に入りました。
 今回参加した5名は何度も説明を受けていたため、細かい部分の指導となりましたが、全体的に見て特に気づいた点は、動いて騎馬立ちへ移行する際の足の着く位置がずれているのと上半身が移動中まっすぐにならないことでした。
 型終了後、10本組手のうち5・6本目を反復稽古しました。特に6本目は難しかったようで、掴まれた手を外して回し打ちで攻撃する箇所がスムーズに出来なかったようでした。
 次回は平安その4とその分解を予定しています。

相手の中段突きを肘受けで受ける 裏拳で相手の顔面を攻撃する 掴まれた腕を外して回し打ち 型に必要な立ち方の稽古



☆10月22日(月) メニュー:平安その2とその分解
 今回の特別稽古は平安その2で、分解は相手の上段突きを内受け上段構えで受け写真1、次の中段逆突きを鉄槌打ちで払い、間合いを詰めて騎馬立ちで相手の脇腹に鉄槌を決める動き写真2(型の号令1・2)と、相手の前蹴りを下段払いで受け写真3、すかさず相手が上段を突いてくるのを差手(さしで)受けで受けながら同時に目を狙い、中段逆突きを決める動き写真4(型の最後の号令8と10)の2つです。
 分解を稽古する前にまず型に必要な基本動作を稽古しました。後屈立ち・騎馬立ちでの移動・四股立ちと結び立ち中腰で30秒耐える訓練等で立ち方や移動した際の個人の癖などの修正をしたり、必要な筋肉の部位鍛錬をしました。
 次に平安その2を数回打ちました。全体的に腰の位置が高く、肩に力が入りすぎたり引き手が甘かったりとまだまだでしたが、各人共にいろいろと考えながら型を打っていたのがわかりました。
 分解の稽古に入ると今まで出来ていた型の動きが急に出来なくなる道場生がいたり、毎回のことなのですが遠慮して当たらない攻撃を仕掛けてしまったり、相手の攻撃を恐れて当たらない位置に避けてしまったりということが見られました。分解の稽古は相手に当てていかないと受けも突きも中途半端になってしまいますので、痛みを怖がらない精神力を養うことも重要だと思いました。

このように実際に当てて感覚を掴むことが大事です
写真1
動きの意味を知ることで型での力の入れ所が理解できます
写真2
当たらないような攻撃をすると受けとかみ合わず稽古になりません
写真3
分解の稽古に遠慮は禁物です
写真4




臨時ニュース9月号


稽古体験記(8月10日〜8月12日 韓国セミナー)


☆9月3日(月) メニュー:平安その1とその分解 
 今回の特別稽古から平安その1から5までの型と分解をセットで全5回に渡って行うことにしました。
 今回は1回目ということで、平安その1とその分解を実施しました。
  平安その1の分解の動きは2つで、相手が上段突きで攻撃してくるのを上段で受けて逆突きを決めるものと、相手の前蹴りを下段払いで受けてから相手の懐に入り猫足立ちでこめかみを攻撃する動きです。分解の稽古は型の動きの意味を理解することにより、力の入れ方のコツなどを確認することが出来ます。
 参加者は2名でしたが、その内1名(青帯)が9月の審査を受ける予定で、審査規定に平安その1の型が組み込まれていることから、本人にとってはとてもよい内容だったと思います。
 また、もう一人の参加者もこれまで分解を考えずに平安その1をしていたため、いざ分解の稽古になると思い通り動けなかったり、考え込んで固まってしまったりしていました。しかし、回を重ねるごとにお互いの呼吸も合い、段々形になってきました。
 次回は平安その2がテーマになり今回よりも更に高度になるので、とりあえず通常稽古で平安その2を正確に動けるように指導していきたいと考えています。

平安その1 号令6・7・8の上段受け 左図の動きの分解 平安その1 号令3の猫足立ち 左図の動きの分解



臨時ニュース8月号 


☆8月20日(月) メニュー:南東北大会に向けた強化練習

 特別稽古始まって以来一番多い11名の道場生が参加した今回の特別稽古は、南東北大会が間近に迫っていることからミット打ちを集中的に行いました。
 基本稽古の後、キックミット・ビックミット・パンチングミットを丁寧に思い切り打ち込みました。その後、左右蹴りや連続蹴りと数多く打ち込む稽古を行いました。暑い中の稽古となり、参加者は少々バテ気味の中必死に技を出していました。







稽古体験記(7月22日 極真館型講習会)


臨時ニュース7月号


☆6月11日(月) メニュー:審査会・県南大会に向けた強化練習
 今回の内容は、先に行われる県南大会及び昇級審査へ向けての強化稽古です。
 それぞれの型ごとに分かれて、運足・動作・呼吸等の確認を念入りに行いました。
 稽古の参加人数が少なかった事もあり、事細かに個別の指導をすることが出来ました。



☆5月14日(月) メニュー:玉川分支部との合同稽古
 今回は平田道場初の合同稽古で、約30名の道場生が参加しました。
 稽古の前半は隣の和室で他の団体が会議中だったことから、気合を入れないでの基本稽古・移動稽古・補強・意拳の基本(站椿)などを行いました。カエルの大合唱を聴きながらののどかな稽古になりました。
 後半に入って隣の和室での会議が終了したため、玉川・平田道場生が入り混じっての組手を実施しました。
 いつも同じメンバーで組手をしている平田道場生にとっては、様々なタイプと戦うことが出来たのでいい刺激になったと思います。
 今回の特別稽古では、玉川分支部の道場生と共に汗を流すことにより、お互い技術を高め合い交流を図ることも出来て大きな成果があがったものと思います。

こんなにたくさんの道場生が参加しました。 静かな基本稽古 入門したばかりなのに参加してくれた道場生達 様々な相手との組手




臨時ニュース4月号


臨時ニュース3月号


☆3月26日(月) メニュー:いわき大会に向けた強化練習

 今回は福島県極真空手道選手権大会(いわき市立総合体育館)が近いことから、出場選手を対象とした組手の稽古を行いました。
 準備運動・基本稽古を一通りこなした後、ミット打ちに入りました。
 ミット打ちのメニューは左右の中段回し蹴り、左右の二本蹴り(二本続けて中段を蹴る)、前蹴り、下段回し蹴り、突きの連打、2本突いてからの中段回し蹴りを数を多めに丁寧に打ち込みました。
 その後ボディや足のプロテクター(通称ガンダム)を装着してのスパーリングを行い、顔面のガードが空いたら上段に攻撃を入れるなど、常に頭部のガードを意識した稽古を心掛けました。
 最初のうちは上段に攻撃をもらっていた道場生も、時間が経つごとに必死に反応し受けられるようになりました。
 最後はヘッドガードを装着し本番さながらに自由組手を行いました。
 勝敗の鍵はいかにしっかり受けてダメージを残さず攻撃に転ずるかであり、ガードの甘さを徹底的に修正しました。
 今回の特別稽古の内容を忘れずに、今後もしっかり稽古して欲しいと思います。

ガードが低い状態の道場生 常にこの姿勢を心掛けること
稽古序盤の道場生
ガードの位置が低い
稽古後半の道場生
ガード位置が安定した



☆稽古体験記その2(2月10日〜12日 国際指導者講習会)


☆2月5日(月)  メニュー:分解組手

分解組手その5(平安その3より)相手の突きを肘で受ける
分解組手その4(平安その2より)上段突きを差手で受け、中段逆突きをする。

 今回は福島県支部の昇段審査規定にも含まれている平安の型の分解を稽古しました。
 分解についてはこれまで、茶帯以上に指導したことはありましたが、岡崎師範が以前「分解が出来なければ、その型は使えない」と話していたことを思い出し、実際に平安の型を稽古する色帯から分解を稽古しないといけないのではないかと考え、今回の特別稽古に至りました。
 分解組手は別名約束組手というように、攻め手・受け手の動作が決まっています。実際に相手が攻撃してから受けて攻めるという流れですが、攻撃する側も受ける側も本気でやらなければ稽古になりません。
 とはいえなかなか思うように行かず、相手が攻撃する前に受けの動作をしてしまったり、攻撃する側が当てるのが怖いため正確な突きをしなかったり、または攻撃側が本気で突いたときに受け手の受け方がまずくて顔面に当たってしまったりと、最後までなかなかうまくいかないまま稽古は終了となりました。
 けれど、一人で型を打っているときには気付けない『相手に攻撃が当たる感触と相手の攻撃を受ける感触』が分かり、道場生がそれぞれに手応えを感じているようでした。
 今回は10本のうち5本までしか出来ませんでしたが、次回は5本までの復習と新たに6から10本まで実施したいと考えています。




臨時ニュース1月号


稽古体験記(1月13日 黒帯講習会)


☆1月15日(月)  メニュー:型練成大会へ向けた強化練習

 今回の特別稽古は1月21日に型練成大会が控えていることもあり、大会に向けた強化稽古を集中的に行いました。
 参加者は平田道場の選手はもちろんのこと、玉川・石川道場の選手、また選手以外の道場生を含めて約20名程集まりました。
 今大会が初出場となる選手もいたので、試合場への入場の仕方等を説明した後、試合で演武する型ごとにいくつかグループに分けて指導をしていきました。
 予選型・決勝型を一通り稽古した後、本番と同じようにみんなの前で2人ずつ演武をさせました。
 少人数とはいえ人に見られて型を打つのは緊張するようで、実力を出し切れずに演武を終える選手もいました。
 このぐらいの人数の前で緊張していては、大会という大舞台では戦っていけません。会場へ着いたら雰囲気に飲み込まれない為に何度も型を打ち、試合のときに最高の状態で型が出来るよう心掛けて下さい。
 なお、平田道場から出場する3名の選手は以下の通りです。
 応援よろしくお願いします。
◇◆久下千賀子選手◇◆

 平田道場創設時に入門した道場生で、現在は平田道場の中心的存在です。
 他の道場生からの信頼も厚く、道場一正確な型の動作と前蹴りを持っています。
 稽古中に指導されたことは素直に取り組み、地道な努力を積み重ねてきた選手です。
 前回の型競技練成大会では、初級の部で出場し見事優勝を勝ち取りました。
 今回は上級の部での出場となるので、決勝進出を目標に頑張って欲しいと思います。
騎馬立ちを決める久下選手
◇◆橋本皇徳選手◇◆

 体が小さくおとなしい性格で、道場に入門したての頃は稽古が辛いと泣いてばかりいました。
 けれど、帯が黄色になってからは型も組手もメキメキと上達し、各大会で型・組手共少しずつ勝てるようになってきました。
 稽古中の集中力は抜群で、腰の入った中段突きを打つことが出来る選手です。
 初級の部で出場できるのは今回が最後になると思うので、気合を入れて頑張って欲しいと思います。
まわし受けを決める橋本選手
◇◆平光一郎選手◇◆

 橋本皇徳君とはライバル関係でいつも競い合っています。
 組手も型も荒削りですが思い切りがよく、基本を大事にすればこれからまだまだ上達すると思います。
 回し蹴りを得意とする、将来が期待される選手です。
 出場する部門はいつも激戦区のため、なかなか勝利には結びつきませんが、今回も悔いの残らないよう思い切り型を演武して欲しいと思います。
正拳突きを決める平選手



臨時ニュース12月号


☆12月4日(月)  メニュー:撃砕小

 今回の特別稽古では撃砕小をメインテーマに、型に必要な筋肉の補強や腹式呼吸の練習をしました。
 参加者は8級から4級までの中級クラスが多かったのですが、今まで撃砕小の細かい指導を受けた道場生は一人も無く、皆一字一句聞き逃さない程の真剣な眼差しで稽古を受けてくれました。
 「撃砕小」の型は、動きの中に様々な立ち方(後屈立ち、前屈立ち、騎馬立ち)や受け方(内受け、上段受け、下段払い、回し受け)、蹴り(前蹴り、足刀横蹴り)などが含まれており、最近では各種大会で指定型になっていることから、とても重要な型の一つと位置づけられております。
 たった一度の稽古で良くなるものでもありませんが、動作を理解したうえで稽古することで、この先目覚しい進歩が期待できるものと確信しております。
補強 撃砕小 型の分解 複式呼吸
立ち方で腰を低くするために必要な太ももの筋力をつける補強 動きを説明しながらの型稽古 動きの意味を理解するための型の分解の稽古 息吹のコツをつかむ為に仰向けに寝て腹式呼吸の練習



☆10月2日(月)  メニュー:移動稽古

 今回のテーマは移動稽古の強化であり、前屈立ち、後屈立ち、三戦立ち、騎馬立ち、四股立ち、低後屈立ちのそれぞれの移動における動作確認と反復練習を徹底的に行いました。
 最初のうちは全員ばらばらな動きでしたが、稽古をしていく中で、自分の頭で動作を理解しながら、時には素早く、時にはゆっくりと移動稽古を繰り返すうちに、道場生の動きが統一されてきたように感じられました。
 日ごろの稽古では時間も限られており、一つの動作を集中してじっくりと稽古することがどうしても少なくなってしまいます。そういった部分を、今後も特別稽古の中で補っていきたいと考えております。