|
☆国際指導者福島合宿 2月10日(土)〜12日(月・祝)
石川町総合体育館と玉川村のたまかわ文化体育館において、国内の指導者をはじめ南アフリカ・ロシア・アメリカなど12カ国から約120名が参加する大規模な指導者講習会が開催されました。
自分は常に指導する側にいることが多いので、今回は指導される側として空手が出来る絶好のチャンスであり、張り切って稽古に望んできました。
それでは、私が体を張って挑んだ指導者合宿の体験レポートをご覧下さい!
【一日目】
始めに廬山館長からの挨拶がありました。
その中で極真館の「館」という字についての話があり、「館」という字は「家」を意味しており、ここにいる指導者やその道場生は全員家族であると仰っていました。その館長の言葉はとても温かくて、これが極真館が今も世界中に広がり続けている理由なのだと感じました。
挨拶に引き続いて、館長から直々に基礎訓練の指導がありました。
まず、顔面の攻撃に慣れるために2人組みになり、お互いにビンタの張り合いを100回ずつ行いました。私は尊敬している見山支部長と組むことになり、最初のうちは恐る恐るビンタしていましたが、「相手に遠慮してはいけない」という館長の一声で目が覚めて見山先生の頬が赤くなるくらい強く叩きました。(終わってからお互いに謝りあってしまいましたが…)
その後はスクワット1200回、チーム対抗ダッシュリレー、腕立てリレー、騎馬戦と様々な訓練をしました。
その中でも一番面白かったのが騎馬戦で、全体を2組に分けそれぞれに大将を一人ずつ馬上に置き、それ以外で攻守しつつ大将を落としたほうが勝ちというルールでした。私が軽量であることから騎手を任せられ、海外勢を含めた約50名と相対することになりましたが、自分を守ってくれる味方も強者揃いなので、自分のところまで攻め込まれることは無いだろうとその時は思っていました。
●1本目
武蔵中央支部の木内師範の「行けー!」の合図で自分の周りを固めていた50名が一気に相手側へ攻め込みました。それを避けるようにして周りから攻めてくる相手チーム。『あれ?オレの周りガラ空きじゃん!!うそーん!(泣)』(心の叫び)
事前に攻撃と守備の役割分担をしていなかったことが敗因となり、私達はほんの数秒で負けてしまいました。
それを見た廬山館長が一言。「お前らほんとに馬鹿だな(笑)もっと頭を使え」……押忍(:_;)
●2本目
高みの見物とまでは行かないまでもこんなに簡単に攻め込まれようとは思いもしなかったので、段々お腹が痛くなってきました(汗)
今度は攻撃班と守備班にきちんと分かれましたが、「はじめ!」の号令で肩車されている自分の目線に、幸手支部の田森支部長が大の字で飛び込んできました。(ありえないジャンプ力です!!)
その勢いに乗って海外勢が押し寄せてきて、またあっという間に負けてしまいました。田森支部長からは後に「一番最初に飛び込んで行っちゃってごめん」と謝られました。
●3本目
あまりに私達が劣勢なので、相手チームからウクライナ勢が加勢しました。
そのおかげで少しだけ耐えることが出来ましたが、結局押しつぶされてしまいました。
海外勢は上半身裸で野獣のように突進してきて、その光景はまるで津波が押し寄せてくるような感覚でした。中には道着を破られる人もいて、どれだけ激しいぶつかり合いだったのか察していただけると思います。
結局、騎馬戦は全敗して私は顎やふくらはぎを少々痛めましたが、沢山の先生方と親睦を深めることが出来ました。
![]() |
廬山館長による基礎訓練は以上で、続いて武器術の稽古に入りました。
今回の指導者合宿の大きなテーマは基本の見直しであることから、棒術と木刀の基本的な動作について岡崎師範から懇切丁寧な指導がありました。棒や木刀の素振りでは、一番後ろで廬山館長と広重副館長が誰よりも熱心に稽古されていたため、参加者全員が身の引き締まる思いで振り続けました。棒は空手に必要な筋肉をつけるのに最適で、刀と相打ちになった場合でも刀より少し長い分勝てるそうです。
![]() |
初日の稽古メニューはこれにて終了で、続いて井筒屋での懇親会がありました。
廬山館長は「この時期は寒さで福島県民の半分は死にます」と冗談で話されましたが、それがそのまま通訳されていたのに驚きました。
海外勢はこの手のブラックユーモアが通じるらしく、大爆笑していました。
その後私達は温泉に浸かり、本日の疲れを癒しました。
【2日目】
2日目は前日の復習に加え、トンファーの基本稽古や打ち合いを行いました。参加者がトンファーの打ち合いで軽快なリズムを刻む一方、恥ずかしながらトンファーを久しぶりに握った私は基本的な動作もぎこちなく、打ち合いではもたついたりと今すぐ黒帯を外して白帯を締めたい気分になりました。
![]() |
午後に入り、中国拳法の孫立特別師範による意拳の稽古と、今回の合宿の2つ目の大きなテーマである顔面ありの稽古を広重副館長の指導のもと行われました。
意拳については、推手(すいしゅ=相手と接触した時の体の使い方、重心の崩し方などを学ぶ訓練)などこれから身に着けなければいけないことが山積みですが、基本の站椿(たんとう=両足を肩幅で八の字形に開き全身をリラックスして立つ)を長い間続けられるようになってから次のステップへ進めて行きたいと思いました。
また、広重副館長による真剣勝負ルールの稽古では、掌底での顔面への打ち合いや組手のステップなどを行いました。どれも慣れない動きで体がついていけず、自分の体力なさと未熟さを再認識することが出来ました。
2日目の日程が終了し、海外勢もさすがに疲れただろうと宿泊地井筒屋でのんびり温泉に入ってくつろぐのかと思いきや、深夜12時頃までロビーや廊下で稽古していたのを見て、その一生懸命さに頭が下がる思いでした。
【3日目】
![]() |
いよいよ合宿も最終日を迎え、廬山館長からの組手の指導がありました。
その中で、なんと信じられないことに廬山館長の必殺技「三日月蹴り」の指導がありました。
しかし、あの三日月蹴りは廬山館長のように部位鍛錬をされている方にのみ成せる技で、蹴り方を覚えただけではきっと使えないのだなと私なりに考えました。
今回の合宿ではいろいろな方にご指導いただきましたが、私が一番感銘を受けたのは、館長が仰った「空手の世界では一般的に社会的な地位が高いとか、お金を沢山持っているとかが偉いのではなくて、沢山稽古した人が一番偉いんだ」という言葉であり、今後はその言葉を励みに日々精進してまいりたいと思います。
●北越谷支部とのリンクを承諾いただきました!
今回の国際指導者福島合宿会場にて、北越谷支部の堀井支部長からリンクを承諾いただきましたので、この場を借りてご報告したいと思います。
堀井浩支部長とは以前に何度か大会や講習会等でお会いしていましたが、なかなかお話する機会がありませんでした。
そんな中、私が「第1回全世界ウェイト制空手道選手権大会」型部門に出場することになり、その際日本代表コーチを務めていた堀井支部長に技術的・精神的な面でいろいろとご指導いただきました。堀井支部長のおかげで型チームがうまくまとまり、それぞれがいい状態で試合に望めたと思います。その節は本当にお世話になりました。
現在は、極真館技術委員副委員長である堀井支部長を、自分が技術委員会研究員として少しでも手助け出来るよう頑張りたいと思っています。
リンクのご承諾ありがとうございました。