◆増子指導員埼京支部訪問＆お江戸歴史探訪一人旅
　２月の昇段審査も無事終了し、ほっと一息、気分転換を図ることを目的として３月１５日〜１６日の日程で東京へぶらり一人旅に行ってまいりました。

　高速バスに揺られて新宿駅に到着した私が、まず最初に訪れたのは江戸城跡地（現在の皇居東御苑）。
　調べてみると江戸城は当時では日本一の高層建築物で、約６０メートルもの高さだったそうです。火事で消失されてから再建されなかったために今は天守閣跡しかありませんが、自分が徳川家康公になったつもりで付近の散策を楽しみました。
　しばらく歩いていると驚くことに桜が咲いているのが目に入りました。福島では桜が咲くのはいつも４月下旬なので、思わず妻にメールで報告してしまいました。
　すると、たまたま通りかかったはとバスツアーのガイドさんが桜について説明をしていたので、私もなにくわぬ顔で客に混ざって説明を聞いていると、桜というのは沢山の種類があり一年中日本のどこかで何かしらの桜は咲いているということが分かりました。

　つまり咲いていたのはソメイヨシノではなかったのですが、めんどくさいので妻に訂正のメールを送るのは止めておきました（笑）
　その後、昼食を食べるのも忘れて『家康公も鳥のさえずりを聞きながらこの桜を見ていたのだろうか』と思いながら優雅な散歩を楽しみ、いい加減お腹が空いてきたので夕食を取る為に東京駅に向かいました。

　東京駅に行ったら美味しいものが食べられるだろうという田舎的発想で東京駅付近の新丸ビルへ向かうと、早速美味しそうなお茶漬けの店を見つけ「漬けマグロ茶漬け」を頂きました。これがまた絶品で飲み物のように一気に胃袋へ収納してしまいました。
　昼食を抜いていたのでお茶漬けではお腹は満たされず、宿泊するホテルへ向かう前に有名な牛丼のチェーン店に立ち寄りました。
　そして豚丼のチケットを購入。
　店員にチケットを渡すと、「お持ち帰りですか？」と聞かれたので、「いいえ違います。ここで食べていきます」とはっきり答えました。
　５分後、あろうことかお持ち帰り用の豚丼を手渡され、都会の洗礼をモロに浴びてしまいました。
　都会の荒波に揉まれて意気消沈しながらホテルでお持ち帰り用の豚丼を食べた後、今回の東京ツアーの目玉である「極真館埼京支部岩田道場見学」のため、東京にある赤羽道場を目指しました。
　埼京支部の岩田學支部長は言わずと知れた軽量級の全日本チャンピオンであり、私が型の世界大会の代表に選ばれてからこれまで、いいお付き合いをさせていただいておりました。以前から現役の一流選手が普段どういう稽古をしているのか、またどういう指導をしているのかをこの目で見たいと思っていたし、岩田支部長からも「機会があったら型の指導に来て欲しい」とお話をいただいていたので、いつかは行こうと決めていました。
　道場のホームページを検索して調べてみると、土曜日は２０時から赤羽の道場で稽古しているそうなので、その時間に間に合うように向かいました。
　散々歩き回りやっと赤羽道場へ到着しましたが、道場生が一人稽古しているだけで岩田支部長の姿が全くありません。
　恐る恐るドアを開けて尋ねてみると、岩田支部長は今頃朝露道場で指導しておられるとのこと。
　それを聞いて、急ぎ電車で朝露駅に向かいました。
　電車の中で朝露道場の住所を検索し、２１時頃に朝露駅に到着しました。駅付近の周辺地図で大体の場所を確認して道場へ向けて猛ダッシュ！！
　しばらくしてコンビニを見つけたので場所を説明してもらい、購入したダイエットコーラを片手に再びダッシュ！！

　そうしてようやく朝露道場に到着し、道場内で指導する岩田支部長を発見したときはまるで恋人を見つけたような感覚でした（笑）
　ドアを開けて「押忍」と挨拶すると、すぐに気付いた岩田支部長が驚いた様子で「増子先生！どうしたんですか！？」と一言。
　「見学しに来ました（照）」と伝え、岩田支部長の熱心な指導を食い入るように見ながらマイノートへ感じたことを書き込みました。
　稽古が終了して道場生全員が掃除を始めたのですが、岩田支部長は自らトイレ掃除を率先して行っていました。
　後で聞いてみると「トイレ掃除だけは私の仕事で誰にも渡しません」とのこと。一番驚いたことは床（マット）を雑巾で拭いたり、掃除機をかけたりと掃除だけで３０分くらい長時間かけて熱心に行っていたことで、うちの道場に欠けている部分だなと感じました。
　掃除も終わり岩田支部長に「道場の写真を撮ってもいいですか？」と話したら、岩田支部長に「増子先生はまるで僕のストーカーのようですね」と言われました。確かに（笑）
　全てが終了し、岩田支部長と二人で道場近くのお寿司屋さんで食事をしました。
　そこで道場運営や稽古内容、プライベートのことなどを色々と情報交換して、とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。
　あっという間に１１時１５分を過ぎたところで、岩田支部長がふと気付いたように「増子先生は今日はどちらにお泊りですか？」と聞いて下さいました。「そろそろ電車がなくなりますよ」とも。
　福島では２１時くらいには終電になってしまいますが、都会には終電なんててっきり無いものと思いこんでいたので、その言葉は私にかなりのダメージを与えました。宿泊地を告げると、本当に急がないと終電を乗り過ごしてしまうらしいということが分かり、早々に自分が支払いをしようとしたら「今日は自分に出させてください！！」と岩田支部長が強く仰られたので、お言葉に甘えてしまいました。岩田支部長ご馳走様でした♪
　会計を済ませると岩田支部長の馴染みの店だったこともあり、話を聞いていたお店の奥さんに駅まで送っていただけることになりました。
　バタバタと帰る用意をしてお互いにテンパっていたのでしょう。別れ際に岩田支部長が「今日はご馳走様でした。…って自分が払ったんですよね（笑）」と言ったのが自分のツボに入り、しばらく思い出しては笑っていました。名残惜しかったですが、何とか電車には間に合いホテルへ帰ることが出来ました。
　岩田支部長、突然の訪問にも嫌な顔一つ見せず、また次の日が大会だというのに忙しい時間を割いてお付き合いいただき大変ありがとうございました。次回は是非道着を持参の上、お邪魔したいと思います。　

　さて、二日目の朝になり予定通りお台場を目指しました。
　幕末の時代にアメリカ艦隊の侵略を防ぐためにに砲台が置かれていたというお台場の地へ足を踏み入れたところ、そこには昔のままのいかりやいくつかの台場（砲台跡）を一望出来、その頃の情景を思い浮べながら自分が時代劇の主人公になったつもりで辺りをのんびりと散策しました。

　その後、フジテレビの「サザエさんショップ」で子供達へお土産を購入。近くのラーメン国技館で味噌チャーシューラーメンを頂き、二日目のメインである戦国グッズショップ「時代屋」を訪れました。
　そこで購入したのは「真田幸村の甲冑と家紋が描かれたストラップ」と「島津義久の甲冑のフィギュア」でした。auの携帯をゴールドの機種に変更したばかりだったので、それに相応しいストラップをゲット出来てご満悦です。

　また、甲冑のフィギュアは帰ってからじっくり眺めてみるとこれが実によく出来ていて、１０種類全部揃えたい気分です。後でちゃんとした透明のケースに入れて玄関に飾りました。
　今回の旅は歴史探訪、岩田道場訪問、リフレッシュなど様々な目的がありましたが、全て達成出来てとても充実した二日間でありました。
　これでまた厳しい稽古を頑張れるような気がします。

（２００８年３月）